こころの穴は ねこのかたち。

~愛猫ひよりの病気のはなし。そして・・・ひよりのいない”今”を綴っています。~

ひよりの気持ち ・・・’18.9.13のこと。(その1)

 ↓前回です。自宅での輸液を開始しました。

chatorajirushi.hatenablog.com

 

初めての粗相

ひよりの”くちゃくちゃ”で目が覚める。

ベッドの足元でよだれをたらして、口を”くちゃくちゃ”させている。吐き気が止まらないのがとても辛そうで胸が痛い。吐き気は本当につらいよね。私が引き受けてあげたいよ。

「ひよちゃん、辛いね…。しんどいね…。」

声を掛けると離れて行ってしまった。私はそっとしておくことしか出来ない。ひよりはキッチンの隅まで行ってうずくまっている。

吐き止め薬のセレニアが効かない以上、もう何もしてあげられないのかな・・・。

玄関に行ってふと見ると、黄色いオレンジジュースのような液体が。

おしっこ・・・? これが尿だと気づくまでに少し時間がかかってしまった。

今までこんな事無かったのに……。この場所でするしかなかったんだね。ひよりの気持ちを思うと、どうにもこうにも涙が止まらなかった。

いいんだよ、ひより。ひよりが楽なようにしていいんだよ。

輸液をして体に水分が入ったから たくさんおしっこが出てしまって、トイレまで間に合わないということ・・・?複雑な気持ちになる。

 

ひよりのトイレを見てみるとうんちが出ている。

マカロニほどの大きさ。溶けたチョコレートのような柔らかさで、色は真っ黒。

これがタール便か・・・と すぐに判る黒さ。血便なんだね。腫瘍部分からの出血だと思うと、現実を見せられている気がしてショックを受ける。

 

嘔吐は続く

しばらくキッチンの隅でうずくまって過ごしたひより。

様子を見に行ってみると、ひよりは起き上がって「おーん」と鳴いた。

吐き気がある時の鳴き方だ。きっと「こっちへ来ないで」って言っている。オロオロしながら見守ると、少し歩いたところでひよりは苦しそうに全身を震わせながら激しくえづきはじめ、勢いよく大量に嘔吐した。

大量の茶色い液体。匂いを確かめてみる。

便臭があったら腸からの逆流が始まっているサインだと、先生が教えてくれた。まだ便臭は無い…と思う。

 大量に吐いたので、鼻も口のまわりも茶色く汚れてしまっている。顔を拭いてあげたいけど、放っておいて欲しいのは分かっている。我慢して見守るしかない。

たくさん吐いたから、少しは気分が良くなるといいな。ひよりはクローゼットで眠る様子。少しはゆっくり眠れますように。。。 

 

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ひよりがいない?!

仕事が休みで家にいた夫。クローゼットにひよりの様子を見に行った夫が、ひよりがいないというのでびっくりして、二人で探しまわった。

今日はずっとクローゼットで眠っていたはず。さっき様子を見に行った時は静かに眠っていたのに、どこへ行ったというんだろう?

探しても探してもどこにもいない。

「あっ!」

お風呂場の方で夫の声がする。

ひより?!ドキッとする・・・

ドキドキしながら行ってみると・・・・・

バスタブの中で横になって「どうしたの?」という表情でひよりがこっちを見ていた。

・・・・・よかった。

ひんやりしたバスタブでゆっくりしていたんだね。お風呂の扉が開いていたの?いい場所を見つけたね。

ひよりはしばらくバスタブでゆっくりしたいようだったので、扉を開けたままそっとしておくことにした。

 

「ひより、辛いよね・・・」

ひよりの様子を見にお風呂場へ。

脱衣所に入ったとたん、床にひよりの足跡を見つけた。お風呂場から出たのかな?と思っていると、なんだかおしっこの臭いがする。

良く見ると洗濯機と壁の狭い隙間に液体が。バスタブを見るとひよりはいない。嘔吐したようで、バスタブの中にも液体が広がっている。

夫はバスタブの嘔吐物を、私は床のおしっこを掃除した。

今日は2度目の粗相。ひよりの気持ちを思うと切なくなる。。。

床を拭きながら ひよりの足あとをたどっていくと、クローゼットに続いていた。

粗相が続くならオムツを検討するべきか。しんどい体にオムツは付けたくないけど・・・。

ひよりの足を拭く。嫌がるものの、抵抗する力はそれほど残っていない・・・。

ひより、辛いね・・・。

あんなにキレイ好きだったひより。今はトイレに行くこともままならないなんて。

口のまわりだって、今までは少しでも汚れれば念入り念入りに、何度も何度も自分でキレイにしていたのに・・・。今はそれも出来ない・・・。

その上、オムツだなんて。。。

ひよりの辛さを思うと鼻がツーンと痛くなって、涙が出て止まらなくなってしまった。

 (つづく)

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【後記】

ひよりの粗相やオムツを検討した時のことは、辛かったであろうひよりの気持ちとともに、今でもよく思い出します。猫さんは皆、体の隅々までしっかり自分でグルーミングをして、トイレの砂も念入りにかけて・・・というくらいキレイ好きなのに、そんなことがどうでも良くなるくらい体が辛いんだと思うと たまりませんでした。

そして粗相をした後、思い詰めたような目でそれを見ているひより・・・。その表情を思い出すと、胸が締め付けられて 今も涙が出ます。

この日は、この後 前日に続き2度目の輸液をします。なかなかうまくいかなくて、またまた病院の先生に あれこれ質問することとなりました。その内容も含めてこの日の続きは次回書きたいと思います。

(「自宅での輸液を決意・・・’18.9.12のこと。」の記事に、『通院の覚え書き』を追記しました。ご参考までに。)

(’19.4.2)