黄色い水たまり・・・’18.9.14のこと。
↓前回です。輸液がなかなうまくいかず先生に助けを求めたりと、私たちは悪戦苦闘しますが、ひよりはくつろぎながら長時間の輸液も頑張ってくれました。
体重は2.5kg
起床するとひよりはバスタブの中にいた。夜のうちに吐いている形跡は無し。おしっこもちゃんとトイレにしてある。少しトイレからはみ出しているけど、ちゃんとトイレまで行けたんだね。良かった。
夫が出勤前にお風呂に入るので、バスタブの中にいるひよりを抱きかかえ、ついでに体重計に乗ってみた。ひよりの体重は2.5kg。ビックリするほどガリガリという数値ではないみたい。1kg台になってしまっているかとビクビクしていたけど、思ったより体重もあり、まだまだ体に栄養が残っている気がして嬉しくなった。輸液も始めたし、もっともっと一緒にいられるかもしれない・・・ちょっと希望も湧いていてきた。
この頃のひよりです。体重は2.5kgとそれほど少ない数値ではありませんでしたが、体は(特に太もも部分)すっかり痩せ細っている印象です。。。
タワーに乗ってみる
朝ごはんの支度をしているとひよりがクローゼットから出てくる。吐くの?!と思って見守るが、そのまま歩いて窓辺へ。網戸越しにベランダを眺める。今朝はこの場所で、夫に行ってらっしゃいをした。
ベランダの近くにはキャットタワーがある。ひよりはもうタワーに上る体力はない。けど本当はタワーの上から外を眺めたいだろうな・・・。そっと抱きかかえてタワーに乗せた。しばらくジッと外を見ていたが、急に悲しそうな 心細そうな表情で私の方を振り返る。なんだか悪い事をしてしまった気がして、そっと抱っこして下におろした。
タワーの横にダンボールを置いてみると、早速入ってくれた。ここなら網戸越しに風も感じられるし、起きて外を眺めることも出来る。ひよりは しばらくそこで寛いでくれた。
いい夢見てるかな…
今日はいつになく、ゆっくりしている。どこかに引き込もることもなく、私と一緒にリビングにいてくれる。夢を見ているのか、口元や足をピクピク動かしながら熟睡。熟睡してくれていることがこんなに嬉しい。いい夢を見てくれているならもっと嬉しい。輸液の効果だろうか。少ししか入れてあげられなかったけど、役に立っているなら本当に嬉しい。
過去最高量の嘔吐・・・でも
16:00過ぎ、突然ひよりが起きてえづきだす。全身に力を入れて、足を踏ん張っていてもガクガク震えてしまうほど激しくえづいて、大量に嘔吐した。
緑色がかった茶色っぽい液体。これまでで一番大量だった。でも、今日はずっとスヤスヤ寝ていて悪心を感じていた様子は無く、こまめに吐くことも無かった。大量の嘔吐で驚いたけどスッキリ吐けたのかも知れない。輸液と、一緒に入れてもらった吐き止め薬やステロイドのおかげか・・・。 一度に吐く量が大量でも、悪心が続いてこまめに吐くより体は楽かも知れない。そうだといい・・・。
黄色い水たまり
夫が仕事帰りに、頼んでおいたペットシーツを買ってきてくれた。ひよりは近頃、隙間に入って くつろいでいる時に おしっこをしてしまうことがある。あらゆる隙間にペットシーツを敷いてみた。ひよりはこんな所にペットシーツが敷いてあることを嫌がるんじゃないかな、傷つくんじゃないかな・・・そんなことを考えていると、ひよりが起きて来てトイレに入っていった。おしっこかな?と思って見ていると、トイレに入りきる前におしっこが出てしまった。
トイレの入り口付近の床に "黄色い水たまり"。ひよりは しばらく黄色い水たまりを見ていた。申し訳なさそうな、傷ついたような顔で見ているひよりの姿がたまらなかった。
「いいんだよ、ひよちゃん。ちゃんとおしっこが出た事の方が大事。いっぱい出て良かったね。」
夫と2人で明るい声でひよりに話しかける。ひよりがトイレを離れてから、ひよりが見ていない事を確認しておしっこを掃除した。
3日目の輸液
22:30頃、輸液の準備を整えて、お風呂場にいるひよりを迎えに行った。
ひよりを抱えてリビングの段ボールの中へ。
ひよりはダンボールの中でうずくまり、くつろいでくれるのかと思ったらいきなりえづいて嘔吐した。今日は2回めの大量嘔吐。夕方と同じ緑色がかった茶色の液体だった。
ダンボールはダメになってしまったから、私のヒザの間にひよりを寝かせて輸液をすることに。
今日も私が針を刺す。20mlくらい入った。ここまでは順調。それから輸液の落ち方が鈍くなる。夫が輸液のバッグに両手で一生懸命圧力をかける。
40mlくらい入ったところで、ひよりが起き上がって動こうとしたので慌てて針を抜く。ひよりのあとをついてを行くと、洗面所で横になったので、夫と2人で洗面所に輸液セットを移動して、そこで輸液を再開することに。ひよりはそのままくつろいで輸液を受けてくれた。そして、40分くらいかけて合計100mlくらいまで入れることが出来た。
目標の150mlには及ばないけれど、これだけ入れば上出来としよう。
ひより、今日も頑張ってくれてありがとうね。
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【後記】
この頃、おしっこの粗相が急に増えてきました。尿意を感じてトイレに向かっても、トイレまで間に合わなかったり、寝ていたダンボールの中で してしまったり...ひよりも無意識のうちに出てしまっている、という感覚だったのか、出てしまったおしっこを不思議そうに眺めていることも多かったです。不思議そうに眺めるその眼差しがなんとも寂しそうで、私たち夫婦は胸を痛めたのでした。
この日の輸液もなかなか入らなくて悪戦苦闘しました。夫も頑張ってくれました。高い位置にある輸液バッグを力一杯押し続けるのはとても大変だったはず。でも、何も言わず頑張ってくれました。
この日で輸液は3日目。毎回20mlまでは順調で、その後はなかなか入りませんでした。今思えば、この時のひよりに必要な水分が20mlだった、という事なのかもしれません。生き物の体というのはよく出来ていると思います。私たち夫婦はそんなことにも気付く余裕も無く、輸液を150ml入れることばかりを考えていっぱいいっぱいでした。
(令和元年、5月1日 )