こころの穴は ねこのかたち。

~愛猫ひよりの病気のはなし。そして・・・ひよりのいない”今”を綴っています。~

ひよりと私の大切な秘密・・・’18.9.15のこと。

 ↓前回です。輸液のせいか ひよりはおしっこの粗相が増えてしまい、傷ついたような表情を見せるひよりに私は胸をいためました。chatorajirushi.hatenablog.com

 

風に当たるのが好き

ひよりがクローゼットのタンスから降りる音で目覚める。

夜中の間、ひよりが口を”くちゃくちゃ”させる音が聞こえていたので、吐き気を感じながらずっとクローゼットで耐えていたんだろう。

起床してみると、ひよりのトイレの前におしっこがあった。またトイレまで間に合わずに出てしまったんだ。

トイレの前にペットシーツを敷くことにした。デリケートなひよりがペットシーツを気にして、トイレに入らなくなる心配があったが、もしそうなったらまた外せばいい。

ペットシーツを敷き終わってひよりを見てみると、廊下でうずくまって気分が悪そう。

窓を開けると、具合が悪そうにしていたひよりが、早速立ち上がってやって来た。外の空気には敏感に反応する。風に当たると気持ちがいいみたい。今日もここで夫に行ってらっしゃいをした。

風にあたりながら、嘔吐物で汚れた顔や手を温かいおしぼりで拭く。今日は激しく嫌がることもなく拭かせてくれた。濡れた体が風で冷えてはいけないので、かるく毛布でくるんで温めようとすると、嘔吐してしまった。やっぱり温めてはいけないのか。大量の緑色の嘔吐物。また余計なことをしてしまったね。ごめんね。ひより。

 

秘密のべランダ

私がベランダに出ると、ひよりも出たそうにする。ベランダに続く窓を開けると、そろそろとひよりもベランダに出てきた。このことは夫には内緒。ひよりがベランダの柵を飛び越えてしまうのではないかと心配で、これまでベランダは我が家の禁止事項となっていた。でももうそんな禁止事項はどうでもいい。ひよりの気持ちが一番大事。ひよりに危険が無いように見守りながら、ひよりと穏やかなひとときを過ごす。

ひよりと一緒にメダカの鉢も覗いてみる。ひよりはスローモーチョンみたいな動きで左手を出し、水面をちょいちょいする。爪は出さない。いい子。かわいい。

メダカに飽きたら しばらくベランダで横になって風にあたった。私も一緒に風に当たりながらひよりを眺める。ひよりの体調は落ち着いている様子。風に当たっている時はいつも気分が良さそう。こんなひと時がとても嬉しい。

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ベランダでくつろぐひより。嘔吐物で口のまわりが汚れてしまっています。

  しばらく くつろいだ後、ひよりは自ら部屋に戻ってトイレへ。トイレの前に敷いてあるペットシーツを気にすることなくトイレを済ませてくれた。でもやっぱり間に合わなかったらしく、ペットシーツの上におしっこのシミ。良かった、ひより。シーツが敷いてあっても気にせずトイレできたね。

 

薬はもういらない

このところ、嘔吐物の液体が大量なので、胃酸止めの薬を飲ませてみようと思い立つ。輸液には吐き止めは入っているが、胃酸止めは入っていない。これが飲めれば胃酸が減って嘔吐物も減るかもしれない。

一人で飲ませようと試みたが、あっけなく失敗した。ひよりは、ヨダレと一緒に歯の隙間から器用に薬を出した。

これで踏ん切りがついた。

もう薬はやめよう。輸液だけでいい。輸液するようになってから嘔吐の回数は減った。その分吐く時は大量だけど、嘔吐する時以外はくつろいでいる時間も増えた。そうだ、これでいいんだ。ひよりにはもう薬はいらない。

 

4日目の輸液

夫が帰宅し夕食を済ませたあと、今日で4日目の輸液。

お風呂場で横になっていたひより。その場に輸液セットを設置して輸液を始めた。途中でひよりが起きだして移動を始めたので、あわてて針を抜いて輸液中断。

輸液セットを片付けた後、廊下のおしっこに気付く。廊下に設置した臨時トイレを使ってくれたようだ。でも、やっぱりトイレの中まで間に合わなかったのか、外に出てしまっていた。

掃除を済ませた後、輸液を再開。ひよりは窓から外を眺めているところだったので、その場で外を眺めながら輸液をした。

今日はトータルで130ml入った。日に日にたくさん入れられるようになってきた。明日また病院へ行って新しい輸液セットをもらってこよう。

輸液が終わってからもひよりは窓の近くで眠りたそうだったので、今夜はこの場所でおやすみを言った。

 

無神経な私

私たちが寝室に引き上げた直後、ひよりが嘔吐する音がした。すぐに行ってみると、カーペットの上に大量の嘔吐。カーペットを通り抜けて下にしみ出してしまう程の量。

今日2度目の嘔吐。胃の中に溜まった液体を出すために1日2回は吐かないとダメなのかな。ひよりも驚いたように、濡れたカーペットを呆然と眺めている。

カーペットの嘔吐物をペットシーツに沁み込ませて掃除しながら ふと気づくと、ひよりが寂しそうな目で見ていた。ああなんで、ひよりの目の前で掃除を始めてしまったんだろう。ひよりが傷ついているじゃないか。

頭の中ででも、ひよりがいる前で”このカーペットをどうやって掃除しようか”と考えた事や、無神経にもひよりの目の前で掃除を始めてしまったことが ひよりを激しく傷つけている気がして、私は布団に入ってからもしばらく眠れずに過ごすことになった。 

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【後記】

我が家では、ひよりがベランダに出る事はずっと禁止されていました。なので、ベランダでひよりと過ごしたひと時は夫には内緒です。これを書いている現在も夫には知らせていません。もし夫がこのブログを読む事があれば、その時に初めて知ることとなります。夫は私がブログを始めたことは知っていますが、興味が無いようなので これを読むことは今後もないと思います。なので、ベランダでのひと時は、これから先もずっと ひよりと私だけの大切な秘密なのです。。。

(’19.5.19)